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なぜリフィル処方? 270日間診察しないで投薬が許されるのか!


 リフィル処方箋は、2022年4月より運用が開始されました。リフィル処方箋の総使用回数は、3回までとなっています。そもそも処方箋は、2週間が原則でしたが、通院の負担や利便性を考えて、30日までの投薬が認められ、その上患者の状態に応じて長期処方が90日間まで可能となっています。つまり90日処方をリフィルで処方した場合は、270日間(9か月間)の処方が可能です。診察しないで270日間の処方することに、抵抗感を覚えない医師は、ほとんどいないのではないでしょうか。そもそも処方箋を出す際は、きちんと診察して投薬を行うことが原則ですし、9か月間も診察なしで薬だけを服用することは危ういことです。30日処方のリフィルを行うと、30日ごとに薬局に行って、体調を伝えて、90日まで投薬を受けられますが、それより90日の処方を出してもらう方が、患者負担の軽減や医療費の削減に効果的です。リフィル処方で、患者に健康トラブルが起きた際は、処方した医師の責任となります。調剤の基本は、2週間処方です。患者の健康を守るためにも、どうしてもリフィル処方を求められた際は、2週間処方を基本とすることも考慮すべきです。厚労省は、リフィル処方に熱心に見えますが、なぜか調剤薬局を利することになっていると感じるのは私だけでしょうか?