読本52
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自分だけで判断しない、必ず医師に相談する 認知症とは一度正常に発達した知的機能が持続的に低下し、社会生活に支障をきたす状態のことを指します。認知症の多くはゆっくりと進行してくるため、正常から認知症になる前の段階があります。つまり記憶障害など少し認知機能が低下してきているけれど、金銭の管理や買い物といった社会生活には問題が起きていない段階で、この段階を「軽度認知障害」と呼んでいます。ここから正常に戻る人も少なからずいますが、7〜8割の人はだんだん認知症へと進んできます。 日本では2012年10月の統計で65歳以上の高齢者の認知症は462万人、軽度認知障害が400万人と報告されました。これは65歳以上では4人に一人が認知症かあるいはその予備軍であるというおどろくべき結果でした。今後さらに認知症の人は増えると予想されています。このように認知症はありふれたものです。本書では認知症はどういう病気であるか、どう対応すべきかについてわかりやすく解説します。1はじめに知的機能の低下正常時間軽度認知障害認知症社会生活に支障3はじめに

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