健康読本_51
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二次性高血圧:高血圧の多くは遺伝的要因や食生活などの環境因子が原因ですが、別の原疾患によって血圧が上がる二次性高血圧があります。腎臓病が原因の腎実質性高血圧、腎動脈狭窄が原因の腎血管性高血圧、副腎ホルモンや甲状腺ホルモンの異常による内分泌性高血圧や睡眠時無呼吸症候群などが二次性高血圧の原因になります。二次性高血圧では原疾患の治療により血圧が正常化する場合があるので、初期に鑑別診断を行うことが重要です。白衣高血圧:病院などの診察室で測定した血圧が高くても、家庭血圧が正常な状態を呼びます。診察室で緊張することにより血圧が上がりますが、このようなことは診察室以外の職場などでも緊張して血圧が高い場合もあるので、必ずしも良性とは限りません。診察室での血圧値を目標に血圧を下げると(降圧剤を服用する)、自宅では血圧が下がりすぎることがあるので家庭血圧の測定が重要になります。仮面高血圧:診察室血圧が正常であるにもかかわらず、診察室外(家庭)で高血圧を示す状態を呼びます。早朝に血圧が上昇する早朝高血圧、夜間に高血圧となる夜間高血圧、日中活動時(ストレス下高血圧)や喫煙、飲酒で血圧が上がるなど様々です。降圧薬を内服している場合でもみられます。診察室血圧が正常だからといって安心していると、合併症が進んでしまいます。家庭や職場での血圧測定、24時間自由行動下での血圧測定などで診断します。9特殊な高血圧12わたくしたちの健康読本

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