健康読本_51
10/16

 生活習慣の改善で目標降圧レベルに達しない場合は、降圧薬による治療が必要になります。降圧薬には多くの種類があり、病態や合併症により使い分けや併用が必要になります。主治医の指導に従い、正しく服用してください。降圧薬の種類カルシウム拮抗薬:血管を拡張させることにより血圧を下げます。一部のカルシウム拮抗薬では、グレープフルーツを食べた後やそのジュースを飲んだ後に服用すると降圧薬の血中濃度が上昇し過降圧を生じることがあります。ACE阻害薬、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬:血圧を上げる作用をもつ物質の効果を阻害して血圧を下げます。妊娠中は服用できません。利尿薬:尿量を増やして、血液量を少なくして血圧を下げます。塩分を摂りすぎて血圧が上がるのを防ぎます。むくみをとる作用もあります。β遮断薬:交感神経の働きを抑え心臓の負担を和らげます。ストレスなどで血圧が高い時や、心拍数が多い場合に有効です。α遮断薬:末梢血管を拡げ血圧を下げます。閉塞性動脈硬化症を合併する場合に良い適応ですが、起立性低血圧を来すことがあります。8降圧薬による治療10わたくしたちの健康読本

元のページ  ../index.html#10

このブックを見る