わたくしたちの健康読本<糖尿病>49
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    わたくしたちの健康読本 2 基本的栄養素であるブドウ糖の流れ 体に必要な栄養素は主に3つに分類されます。炭水化物(糖質)、たんぱく質(アミノ酸)、脂質です。ここでは、糖尿病に直接関係の強い炭水化物について述べます。ごはんやパンなどの主食と呼ばれるものは、ブドウ糖などの単糖が鎖状につながった炭水化物です。ブドウ糖まで消化された炭水化物は、小腸で吸収され肝臓に到達します。そこで、ふたたびブドウ糖は鎖状につなげられ、グリコーゲンとして肝臓に蓄積されます。一方で、肝臓は常時、必要なブドウ糖をグリコーゲンから切り出したり、アミノ酸から合成したりすることで体中に供給しています。供給されたブドウ糖の血液内の濃度を「血糖値」と呼びます。血液中のブドウ糖は、全身の栄養素として筋肉や脂肪、脳などに取り込まれます。また膵臓では血糖値の上昇によりインスリンが分泌され、このインスリンが肝臓でのグリコーゲンの合成を促進し、筋肉や脂肪細胞へのブドウ糖の取り込みを促進します。脳に関してはインスリンとは関係なく一定量が取り込まれます(図1)。4図1 体内のブドウ糖の流れ

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