①A型肝炎は貝で感染
A型肝炎ウイルスは飲食物とともに口から入り、肝臓で増殖した後、
腸管から糞便とともに排泄されます。主な感染源としてはカキなどの貝
類の生食が知られています。家族内感染や幼稚園・小学校等での流行が
みられることがあります。また、衛生環境の悪い国への渡航時に感染す
ることもしばしばみられます。
潜伏期間は2〜6週で、自覚症状としては発熱、食欲低下、全身倦怠感、
黄疸などがみられます。肝機能検査などで急性肝炎と診断された場合、
さらに肝炎ウイルスの検査を行うと診断を確定することができます。A
型肝炎の予後は一般に良好ですが、場合によって急性腎不全を起こした
り劇症肝炎になったりすることがあります。A型肝炎はワクチンによる
予防が可能ですので、危険性のある国へ渡航する場合は接種を考慮して
下さい。
Ⅳ 口から感染する肝炎ウイルスは2種類
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A型肝炎
A型