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運動誘発性喘息(EIA)について


2024年01月01日

 気管支喘息はくり返し起こる気道の炎症によって、気道過敏性が増し、気道の平滑筋が収縮して狭くなるために、呼吸に際して喘鳴(ぜーぜー、ヒューヒュー)を伴い、咳や呼吸困難の発作を起こす病気です。EIAには、運動中や運動直後に喘息の症状が起こるもの(即時型)と、運動後6~12時間後に起こるもの(遅延型)があります。遅延型の場合はEIAだと気づかないこともあるために注意が必要です。特に冬期に戸外での運動後に発作が起こりやすく、気道収縮を起こして、くり返す咳や呼吸困難を起こすことが多いようです。小児の喘息のほとんどに、また成人の喘息の約半数に見られます。通常の生活では症状がないのに、ランニングやマラソンなどの運動をすると、咳や喘鳴が起こり、呼吸困難となることがきっかけで、かかりつけ医に相談したところ、EIAや気管支喘息と診断されたという方もあります。このような症状がある方は、かかりつけ医に相談し、予防法や治療法などについての指導を受けてください。
                                            広報委員会  吉村一彦