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血を吸う虫による虫刺され


2023年05月01日

 1.カ(蚊) 皮疹はカの唾液に対するアレルギーにより生じます。したがって、初めて刺された時は無反応です。何度か刺されているうちにアレルギーになり、赤く腫れるようになります。鶏卵大の範囲で腫れるような人もいます。そして、刺され慣れると再び無反応になります。つまり、刺された回数によって皮膚の反応に大きな違いが出るわけです。
 2.ネコノミ ノミがジャンプして飛びつくのに好都合な下腿が好発部位です。親指の頭位までの大きさの水疱ができることがあります。
 3.ブユ(ブヨ) 野外活動の際に露出部が刺されます。出血点がみられることが特徴です。刺された部位が痒みの強い硬い「しこり」に変化して治りにくくなることがあります。
 4.イエダニ ドブネズミに寄生するダニです。夜間に寝巻きの中に忍び込んで体幹の柔らかい部位や大腿や上腕の内側を好んで吸血します。予防にはネズミの駆除が必須です。イエダニと間違われやすいのはツメダニです。普段は室内のチリダニを捕食しているダニです。肌に付着した際に偶発的に刺す(吸血しない)とされています。
 5.トコジラミ インバウンドの増加に伴い被害が増えて来ています。宿泊施設で夜間に露出部を刺されます。刺されてから1~2週間後に皮疹が出現することもあります。
 虫刺されには適切な効力のステロイド外用剤が有効です。的確な診断と治療のために皮膚科を受診しましょう。
                                            広報委員会  武居 彰