わたしたちの健康読本48 心臓の病気
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わたくしたちの健康読本③ 洞不全症候群(どうふぜんしょうこうぐん)/房室(ぼうしつ)ブロック 「脈が遅くなる」タイプです。洞不全症候群は、洞結節がペースメーカーとして規則正しい拍動指令を出せず、電気刺激の発生テンポが遅くなったり、休んでしまうために脈が遅くなります。一方、房室ブロックは、洞結節からの指令が房室結節で遮断されるため、脈が遅くなります。洞不全症候群、房室ブロックともに多くは老化が原因です。脈拍数が1分間に40回以下(正常は50~100回)になると、脳への血流が低下してふらついたり、時には失神を招きます。突然死に至ることはまれですが、日常生活に支障を来たすようであれば、ペースメーカーによる治療が必要となります。 ペースメーカーは、本体部分と電気刺激を伝える導線で構成されています。局所麻酔によって、左右どちらかの鎖骨の下の部位を数センチ切開して装着します(図10)。1時間ほどで済む簡単な手術ですが、傷口の落ち着き具合や導線の先端の固定確認などで1週間程度の入院が必要となります。電池の寿命は5~7年くらいです。日常生活では、ペースメーカーの誤作動を防ぐために、強い電磁波に注意が必要です。14不整脈 図10 ペースメーカーの植込み資料提供:ライフライン 心臓ペースメーカーを体の中に植込みます導線を心臓内に留置します

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